こんにちは、SHUNです。
今日は、岸川聖也さんが書いた【卓球 勝つための思考と戦術】という本を読んでみたので、レビューします。
カットマンや左利きの人でも、役に立つ内容です。
これを見てくれている人の中には、こんな悩みを持ってる方はいませんか?
- 技術は練習してできるようになったはずなのに、試合ではイマイチ勝てない・・・
- 考えてプレーをするのが大事なのは分かるが、何を考えていいかわからない・・・
- 3球目の戦術や、4球目の戦術にもっと幅をもたせたい・・・
- 卓球にとって大事な考え方の「要点」を知りたい・・・
この本は、そんな悩みを持つ卓球初中級者にオススメな内容となっていました。
岸川さんご本人が「初中級向けです」とうたっているように、内容自体は基本的な内容なのですが、僕にとっても改めて再認識、勉強になる部分が多かったので、一般プレーヤーの助けとなるはずです。
今日はその一部をかるく紹介します。
もくじ
①試合前の準備:相手を分析することが勝つための正しい戦術選択につながる
相手を分析する…分かっているはずなのに、
僕たち一般の選手は、「攻撃したい!」「このサーブは自信がある!」「チキータで得点したい!」と、とにもかくにも自分のやりたいプレーにばかり目が行きがちです。
なぜなら、一生懸命練習してきた好きなプレーをやりたいからですね。
そして、気が付いたら返ってくるボールをただひたすら必死に打ち返しているだけになってたっていう・・・(悲)
まぁ、僕だけじゃないはず!!(笑)
で、こういった必死に返しているだけっていう状況を回避できるのが岸川さんの言う「試合の前に相手を分析すること」なのだと僕なりに理解しました。
じゃあ、具体的にどう分析すんの?って話
まぁ、むずかしいよね。相手を分析するのって。岸川さんも本書の中で次のように言っています。
最初は、事前にすべての情報を入手して相手の分析を行うことはむずかしいかもしれません。でも、右利きか左利きかなどひとつの要素を知ったうえで準備するだけでも、試合の中で数ポイント稼ぐことが出来ると思います(略)
そうなんです。僕たち一般プレイヤーだと、対戦相手は当たる直前までわからないといったことが多いので細かい分析はとくに難しいんですよね。
全国常連ならまだしも一般の選手からすると、
毎回、当たったことない人と当たるから常にびっくりしちゃうみたいな。(笑)
そこで、岸川さんは本書の中で戦型別攻略法も準備してくれていました。相手のプレーを見たことがなくても、試合の前に「相手はカットマンらしい」「異質型らしい」ということであれば、なんとか頑張れば把握することができますよね。
戦型別攻略法は大きく5つの戦型にわけて、それぞれの戦型に対する攻略法が書かれています。
これなら、考えることが苦手だった人でも多少の準備ができる分、ずっと心強いです。
②3球目戦術の最大のキーポイント
3球目戦術は、初中級のプレーヤーたちの中でも重要視しているポイントですよね。
3球目は攻撃するぞ!と言われなくてもみんなそれを意識しながらやってると思います!
やってますよね?!やってるってことにしておきます(笑)
そして本書で紹介されている3球目戦術の最大のキーポイントとは、なんと「攻撃すること」だそうです!
よかったです、僕たちの考え方は間違っていなかった!
でもちょっとまてよと。んなこたぁわかっとるわと。
具体的に、どうやって攻撃すればいいのか?
本書では次のように紹介されています。
自分が得意とするプレーをベースに考えることが挙げられます。たとえば自分がフォアが得意か、バックが得意か、どちらも得意かによって3球目戦術の組み立て方は変わってきます。仮にフォアが得意なのであれば相手が返してくるレシーブを自分のフォア側に誘導するようなサーブを出す必要があります。
そうですよね。
本書では、サーブからの攻撃パターンのセオリーがたくさん書かれています。
相手が返球してくるコースを意識したサーブを出すことができると、予測が働くのでとても待ちやすいです。
実際に僕もかなり意識して出しますね。
また、3球目攻撃の章では、ロングサーブの使い時などいかに自分が攻めやすくするかという点について重点的に説明されています。
③一つのサーブの精度を上げるより、多くの種類をマスターしよう
だれしも得意なサーブって、持ってますよね。
え?もってない?(笑)いやいや、あるはずですよ!
得意とまでいかなくてもとりあえずこのサーブは序盤に毎回出しておくな、みたいな。(笑)
僕は、下回転の切れたサーブが得意なのでよく使います。ですが、この下回転サーブの質がどんなに高かったとしても、そのサーブが効かない場合(そのサーブを使うと展開が悪くなるなど)はほかのサーブを使うことになりますよね。
でも、初中級の選手の多くは「自分の得意なサーブは効くはずなんだ!」と展開が悪くなっていることに気づくことができずに、そのサーブを使い続けてしまうことがあります。
もちろん、ひとつのサーブの精度を高めていくことは重要です。だからといってそれしかいいサーブがないというのでは、試合で臨機応変に対応できなくなってしまいますよね。
実際に、右回転サーブを中心に出していて展開が悪かった時に、左回転サーブを出したとたんに流れが変わったというのは今までの経験でたくさんありました。
え!?このサーブが効くんだ!って感じでね(笑)
岸川さんは次のように言っています。
より多くの種類のサーブをマスターしておけば、試合中に相手に効果的なサーブを見つけやすくなりますし、逆に1,2種類のサーブだけでは相手に読まれてしまいサーバーの優位性を保てなくなってしまう可能性があります
結構ありますよね、試合で使うサーブが偏りすぎてしまうことって(笑)僕の実体験から、岸川さんのことばにものすごく共感しましたね。
こういった具合に岸川さんのサーブ戦術の考え方を5項目ほど紹介してます。
④4球目戦術をおろそかにしない
先ほども言いましたが、サーブから3球目についてはよく私たちも考えているのですが、レシーブから4球目については大切だとわかっていてもそれを意識した練習ってなかなかしないんですよね。
たまにはやるんですけど、徹底的にやることって実はあまりなくないですか?(笑)もっとやった感のある面白い練習したいって気持ち。。
やった方がいいんですけどね。わかってます。
レシーブ側の時に形勢を逆転させ、いかにして点を取れるかが最大のカギであり、そこが勝敗の分かれ目になるのです。つまり、レシーブや4球目が得意とする選手になることが、試合で勝つための条件とも言えます。
この本には、レシーブの時の4球目戦術についても結構細かく書いてあるんですよね。
特に、4球目戦術のラリーのセオリーをテンプレートとして10個かかれていました。これは個人的にかなり役に立ちました。なんとなくでしか意識してなかったものなので、それが明確になった感じ。
また、それぞれの戦術の狙いやポイントも1つ1つ書いてあるので、練習もはかどり、試合でもすぐに使えそうです。
カットマンや左利きの選手にも役に立つのか?
岸川選手は両面裏ソフトの攻撃型ではありますが、これを読んでる人の中にはカットマンの人もいるでしょう。
内容としては、普遍的な内容が盛り込まれておりますので、カットマンであっても役に立ちます。
岸川選手の3球目攻撃のセオリーなども、攻撃したいカットマンであれば十分に活かすことが出来るでしょう。
守ってるだけではなかなか勝てないこともありますから。
左利きの選手も、考え方や戦術を学びたいのであれば買う価値ありです。セオリーが逆になったりするので、そのあたりを自信に置き換えながら見ることが出来ればいいでしょう。
まとめ
注意点をあげるとするならば、これは基本技術を全く習得していない人が読むよりも、あるていどフォアバック、ドライブなどの基本技術が出来てきている人にオススメですね。
技術の解説書ではないので、卓球始めたての入門の人がよんでもいまいちピンとこない部分もあるかと思います。
戦術に的を絞った内容なので、試合における戦い方を学びたい人や、戦術の指導をしたい指導者には、かなりいいでしょう。
ご興味のある方はぜひ、探してみてください。